時々ニュースでも取り上げられる「クレーマー」
最近だと~ハラスメントという言葉と一緒に「カスハラ」なんて言葉も飛び交うようになりました。
私こと筆者も今まで仕事を通じてクレーマーに対しては嫌な思い出が多々あります。
しかし、そんな嫌な思い出の中で1つだけ変わった思い出がありました。
本日はそのクレーマーに関する一風変わった出来事をご紹介しましょう。
嫌味な上司
今回お話しする内容は、当時私がお菓子の販売員に従事していた時の事です。
当時職務に不慣れだった私は、いつも決まった上司の方に怒られていました。
しかし怒られるというよりは嫌味を言われるといいますか、
注意に交じって小馬鹿にするような言動も見受けられるのです。
「そんな言い方しても売れないでしょう。そんなんじゃ友達も居ないんじゃないの?」
終始言葉の尾ひれに余計な一言が付くような感じです。
「すみません…」と普段自身では考えられないような怒りの気持ちを胸に抱えつつも、日々販売員のお仕事は続きました。
そんな私にさらに悲劇は続きます。
「ねぇちょっと…」
私は背後から不意に声を掛けられました。
「ここの商品を前に買ったんだけど、思ったのと違ったから返品したいのよ」
私は心の中で、
(うわぁ…クレーマーかよ)
心の底から自身の運命を呪いました。
その先で起こる事も知らずに、、、
クレーマーですらない?
クレーマーは様々な種類がいると思いますが、
今回のケースはほぼお客様都合の話で、クレーマーというより営業妨害ではないでしょうか?
食品販売において、
「一度購入されてお店から離れたものは、返品不可」
である事が通常です。
その旨をお客様にお伝えするも、
「そんな説明は聞いていない」
「まだ購入してから日が浅い」
「そもそもそちらでの見せ方や事前説明が悪い」
などなど、酷い理由ばかり。
暫く説得すれば引き下がるかなと思いつつも、全くその素振りがありません。
挙句の果てには怒り出し、上の者を出せという始末。
そんな時、そのお客様対応の担当となった方が最初に紹介した嫌な上司でした。
私としては、この先の結果は目に見えてます。
①上司が「筆者」を非常に悪い感じで伝えて、ひたすら謝り倒してお客様に納得してもらう
(クレーマーは怒りをぶつけている人が変わったり、上司が出てくると態度が一変したりすることが多々あり、逆にワザと対応者を変えて怒りの沈下に繋げるといった手法もあります)
②その後、筆者がその上司に嫌味と共に怒られる。
私は、正直生きた心地がしませんでした。
(はぁ…辞めようかな)
そんな風に思っていた私ですが、その出来事は上司の対応によって予想もしない形で終結したのです。
まさかのまさか
「お客様、恐れ入ります。この度は、こちらのサービスで不快に思われた事があるとのことでしたが、やはり規則上お品物の返品を承りことが出来ません。もし返品以外でお客様のご要望があればお聞かせ願えますでしょうか?」
上司はかなり冷静な口調でした。
「いやだから、返品と言っているでしょう!」
すると上司の口調が少しだけ冷たくなり、
「返品以外のご要望は無いとのことですね。それでしたら、こちらでお客様の対応をすることは出来かねますので、当館の商業施設の責任者に対応を任せることになりますがよろしいでしょうか?」
お客様はそれを聞くや否や少し黙り込んでしまいました。
「……..、じゃあもういいわよ」
っと、足早にその場を去りました。
私は、まさかあのお客様の方から折れるとは思ってもいなかったので、
内心びっくりしてしまいました。
しかし、しかしです。
ここから上司の嫌味が始まると思ったら、私の気持ちはまた緊張と不安な気持ちに戻りました。
とりあえず、上司の所に自身から歩み寄り、
「すみません、ご対応ありがとうございました…」
と告げ、私は次に出てくる上司の言葉に必死に構えました。
しかし、上司の口から出てきた言葉は、
「あんな奴に構わなくていいよ。言っていることがめちゃくちゃならすぐ上の者に変わります、居なかったら後日対応させていただきますに加え、名前と番号だけ聞いておく。それでも難しいなら、こちらでは対応出来かねますので施設の責任者に対応させていただく、だけでいいんだよ。まぁ、~さん(筆者)は優しいからつけあがったんでしょう」
上司の言葉を聞いていた私の気持ちは、とても、とても穏やかでした。
(優しい…か…)
その時同時に思ったのですが、人間って本当に身勝手な生き物だと思いました。
何故なら、その時すでに私にとってその上司は尊敬する上司だと思えたからです。
ですから私は、
「ありがとうございます。いつも~さん(上司)から言われている事を肝に銘じて頑張ります」
と、笑顔で伝えることが出来ました。
この日を境に私は、上司から嫌味を言われても全くではないですがあまり気にならなくなりました。
いつも顔を伏せて上司の言葉を聞いていましたが、
今は上司が注意しながらも笑っている顔を見て少し安心するようになりました。
そしてあのお客様が、まさに私と上司の仲を良くしてくれるキューピッドとなってくれたのでした。
男同士ですが…
最後に
以上ここまで、クレーマーに関する一風変わった出来事をご紹介させていただきました。
クレーマーは嫌なものです。
しかし、自身一人で対応出来ない時に仲間を頼ることが出来れば、
会社や職場としては良い結果をもたらす事があるかもしれません。
協調って大切だとしみじみ思う私の大切な思い出でした。
diary.st著