はじめに
世の中には、何にでも苦情をつけたがるクレーマーが存在するのは事実です。
しかし、対応ひとつで相手をクレーマーに変えてしまうことがあります。
あなたの職場にいませんか?
- 「上司に変われ!」と、よく言われている人。
- 通常だと起きないはずのクレームを作り出す人。
まるでクレーマーと同じような行動を、相手に起こさせてしまう人のことを、“炎上させる人”と表現します。
今回は、私が15年間経験したコールセンターでの出来事をもとに、この“炎上させる人”について解決策を含めてお話しいたします。
普通の人がクレーマーになってしまう
こんな経験はありませんか?
- つい熱くなり過ぎてしまい、引くに引けない状態になってしまった。
- そこまで言うつもりではなかった。
いつもは冷静なのに、なぜかその時、自分がクレーマーのようになってしまい、
そのあとは、モヤモヤとしたイヤな気持ちだけが残るのです。
その時、クレーマーのようになってしまったのは、なぜでしょう。
きっと、そこにいつもとは違う何かがあったからなのです。
その何かとは、単なる苦情では済まないほどの、相手の話し方や対応なのです。
それを考えると、クレームをいう人だけを責めるわけにはいきません。
人の感情を逆なでするような話し方をしたり、イヤな気分にさせる人が本当にいるのです。
すぐに炎上させる人の特徴
お客様の期待に大きく添そえなかった時に、クレームが発生します。
それは、誰にでも起こり得ることです。
しかし、この誰にでもあることから、さらに炎上させてしまう人がいるのです。
例えば、お客様の話をさえぎり、一方的にこちらの話をした場合です。
聞き流がす人もいますが、誰もがそうではありません。
「こっちの話を聞けよ!」と言われてしまうこともあるでしょう。
それでも、少しのことならお詫びの言葉で済むのです。
なのにどういったわけか、炎上させる人は、それでは済まず「上司に変われ!」と言われてしまうのです。
話し方にトゲがある人もいます。
もう少し言葉尻を柔らかくすればいいのに、キツイ言い切り方をするのです。
また、早口で、まくしたてるように話す人もいます。
まるで動画配信の高速再生を聞いているようです。
案の定、イライラした相手に「何その言い方」と苦情を受けて、このお詫びで長引くことになります。
上から物を言うように話す人も同じです。
自分では、そんなつもりでなくても、相手にどう伝わるかが重要なのです。
このようなオペレーターに、わざと大げさに苦情を言う人はいるでしょう。
それこそ、クレーマーの思うツボです。
- 話をさえぎり一方的にこちらの話をする。
- 話し方にトゲがある。
- 早口で聞き苦しい。
- 上から目線で話をしている。
炎上させる人に伝えた方が良いこと
働いている側は、常に精いっぱい頑張っています。
ただ炎上させる人は、何が悪いか気づいていないのです。
- もっとゆっくり話した方がわかりやすい。
- 最初に相手の話を聞いた方が会話がスムーズ。
- 相手の話が長く途中でさえぎる場合の声かけのコツを知らない。
- まるで上から目線になっている。
客観的に見ているとすぐにわかることばかりです。
誰かが伝えれば改善する人もいるでしょう。
しかし、誰もそれを指摘しない職場に、”炎上させる人”が多いのです。
クレームなんて誰も受けたくないですよね。
少し気をつけるだけで仕事での精神的な苦痛が減るなら、それに越したことはありません。
ただ、誰が伝えるかは大切です。
同等の立場の人でなく指導すべき人が伝えなければいけません。
もちろん聞き入れない人もいるでしょう。
いいじゃないですか、きっとこれからもその人は炎上させ続けるだけですから。
- 話す速度や言葉尻に気をつける。
- 話の途中での声かけのコツを知る。
- 指導者することで、改善する場合がある。
炎上させる人からの周囲への影響
“炎上させる人”が近くに居る場合、周囲にも少なからず影響があります。
クレームが長引くと、つい声が大きくなり、
周囲のオペレーターたちにも苦痛を与えるのです。
それが同じ人から頻繁に聞こえてくると、
「ああ、またか」というような気持ちになってきます。
しかし、炎上させている人は、
『相手がしつこくクレームを言っているだけ』という感覚でいます。
自分自身のクレームになる確率が高い事には、まったく気付いていません。
そして当然のことながら、自分の話し方の改善点にも気づいていないのです。
お互いさまと言えば、それまでです。
しかし、指導があれば防げることだと私は考えています。
おわりに
今回は「上司に変われ!」とよく言われる「炎上させる人」についてお話しました。
話し方や対応1つで、相手をクレーマーに変えてしまうこともあるのです。
クレームになった原因がわかれば、「炎上させる人」にも大きな変化があるはずです。
そうすることでクレーマーが減り、周囲に与える影響への改善にもつながるでしょう。
haruka_moon著