はじめに
私は長くコールセンターで勤務をしてきました。
コールセンターで働いていると、クレーマーに遭遇することがあります。
クレーマーは嫌がらせです。
単なる苦情や不満を言葉にするのではありません。
もし遭遇したときには一人で対処するのではなく、上席の判断を仰ぐなどした方が良いでしょう。
そして、メンタルが壊れるほど頑張る必要はありません。
今回はそんなクレーマーについて、私の経験を含めていくつか紹介いたします。
食事中に電話してきた、どうしてくれるんだ
家族での食事中に電話がかかってきたことに対して、執拗に文句をいう人がいました。
話したくないなら出なければいいのです。それをわざわざ電話に出たのは本人です。
「食事中に電話かけてきて雰囲気を壊した。どうしてくれるのだ。」と言うのです。
「改めて電話をします。」といっても、
「そういう問題ではない、どうしてくれるのだ。」の一点張りです。
古いドラマなら、ここで金銭要求でしょうか?
とにかく質の低いこのクレームには困りました。
食事中であれば、周囲には家族がいるのでしょう。そして皆が聞いているのでしょう。
どう考えてもダサくカッコ悪い状態なのに、何を粋がっているのでしょう。
かなり粘着質なクレームを言われたついでなので、
①その時の用件(督促)を軽く説明。
②食事中にお電話をしたのは申し訳なかったが、電話にでると判断したのは本人である。
③そして今回の要件は督促、支払いをせず困るのはあなた本人。
そこまで話して、こちらから電話を切らせていただきました。
クレーマーには毅然とした態度をとりましょう。
必要以上に謝る必要はありません。
クレーマーに対して、必要以上に謝る必要はありません。
言葉尻を掴んで、文句を言い続ける
言葉尻を掴んで一つ一つ文句を言う人、いますよね。永遠に続くのです。
用件について何も文句を言えなくなると、次は言葉尻のイントネーションや、言い方、言葉遣いなど、細かいことに執着してきます。
例えば
「~ですよね。」といえば、
「ですよね。とはなんだ、ねって、友達じゃないんだから。」
「申し訳ございません。」といえば、
「感情がこもってない、どんな教育をしているのだ。」
本当にキリがないのです。
あなたこそ、どんな教育を受けてきたのですか?と言いたいですよね。
このタイプは、何を言っても文句を言いますから、まともに対応すると疲弊します。
こちらが正論を言えば、その言葉をさえぎり、一方的に言葉をあびせてくるのがパターンです。
この時、私なら、このように対応します。
用件の案内が済んでいるなら、
「いろいろご指導していただき、ありがとうございます。わたくしの用件は、既にご説明済みですが何か質問はございますか?無いようなら、これで失礼します。」
用件の案内がまだなら
「用件がありご連絡いたしましたが、聞くご意思が無いようなので、これで失礼いたします。」と言い、こちらから切電します。
もちろんその職場のルールがあるはずですのでそちらに従ってください。
聞く意志がない人と、話す必要はありません。
フリーダイヤルを利用し、何時間も文句を言い続ける
フリーダイヤルは、お客様はどんなにかけても無料です。
無料であることを利用し、延々と何時間もクレームを言い続けたり、いたずら電話や無言電話。どんなに多いことか。こちらから電話を切っても、何度でもかけ直してくるのでとても悪質です。直通の電話番号でも、かけ放題のプランがあるため同じようなことが起こるのです。営業妨害ですよね。
名前を語らずにかけてくるクレーマーもいます。特定されないと思っているのかもしれませんね。残念ながら「またこの人か」と思われてる可能性は考えないのでしょうか。
運悪く、そんなクレーマーに遭遇することもあるでしょう。
そんな時には「名乗れもしないのに気の小さな人ね」くらいに思っておきましょう。
電話代金を返せ
話が長くなった場合、「この会話にかかった電話料金を返せ」と言うクレーマーに遭遇することもあります。
一般的にコールセンターに電話をしてきて、電話代をわざわざ請求する人はいません。電話代はかけた人が払うものです。事情があるなら、折り返し電話をしてきて欲しいと、先に言えばいいだけのことです。
「電話料金を返せ」と言う人のほとんどがクレーマーです。もしこんなクレーマーに遭遇した場合には、お詫びの言葉は最小限にして、毅然とした態度で接して下さい。
「上司に確認する」というような対応にも注意が必要です。どうにかなるのではないかと、相手に期待を持たせてしまう可能性があります。決して期待をさせるような言葉は、言わないように気をつけましょう。万が一、対応に困った場合は一人で頑張らず、上席に頼りましょう。オペレーターのフォローをするのが上席の仕事ですから、遠慮は不要です。
暴言・人格否定をするクレーマー
一番困るのがこのタイプです。
単なるクレーマーでなく、誹謗中傷・人格否定の言葉を発する嫌なタイプです。
このようなクレーマーに遭遇した時には、長く対応するのではなく、対応しかねることを述べ電話を切るほうが無難でしょう。
以前なら、こちらから一方的に電話を切ることはタブーとされていました。しかし近年では、カスタマーズハラスメントに対し毅然とした態度をとることができるようになりました。お客様は神様ではありません。自分の心を守ることを優先しても文句を言われなくなったのです。私たちは会社の顔でもありますが、1人の人間です。会社のためにメンタルを壊される必要はありません。自分自身の心を守りましょう。
クレーマーから、自分自身の心を守りましょう。
おわりに
もし、クレーマーに遭遇した場合は、1人で対処するのではなく、他の人に変わってもらうなど、別の方法を考えた方が良いでしょう。今はカスタマーズハラスメントという言葉があるぐらいなので、まともに相手をする必要はありません。また、会社の方針を確認し、その指示に従いましょう。最後に、どんな場合でも、クレーマーには毅然とした態度で対応しましょう。そして、メンタルが壊れるほど、頑張る必要はありません。
- クレーマーには毅然とした対応をする。
- メンタルが壊れるほど、頑張る必要はありません。